ド地味生活

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梅ふきん作って使ってみた

梅ふきんなるものを知ったのは、辰巳芳子『庭の時間』p.79~80から。

『庭の時間』(辰巳芳子)の感想(12レビュー) - ブクログ

 

 

昨年秋に気になっていたものに、ようやく着手できた。

七十二候「梅子黄(うめのみきばむ)」。6月16日「嘉祥(かじょう)の日」は和菓子の日!(tenki.jpサプリ 2016年06月16日) - 日本気象協会 tenki.jp

 

使い古しの布切れを適当な大きさに切ったものを素材ごとに分類し、

まだ慣れないうちは、煮る前に布を一度水に浸して絞るのを忘れたり、

布が煮汁を吸ったため琺瑯の鍋の水が減ったのを

水を足して温度が上がるのを待ちながら、

先に引き上げた布が冷めたら絞り出した煮汁を鍋に戻すなどしつつ、

調子が出てきたら絹の端切れも煮てみる。

色の濃いもので色落ちすることもあるので、

どれから煮出すかの順番を考えたほうが良かったなと反省。

煮上がった布はつぶれた梅の皮などが付着するので、

洗い流して絞って干す。

絞るとき、なんとなくにゅるっとした触感がある。

干して乾いたら、畳んで普通のふきんとは分けてしまう。

本によると、毎年煮直して使うらしい。

 

さっそく絹の梅ふきんで、漆器を拭いてみた。

てろてろと光る様子を見ると、

心も磨かれたかも、と思える。

ちょっとした掃除の援軍として参加するときは、

隠し道具で梅ふきんも一枚持っていってみようかという気になる。

 

春先に梅の香りに包まれると、幼稚園あたりの記憶にトリップする。

熟れた梅の実の甘い香りは、小学生ぐらいの記憶にトリップする。

そういえば、ままちゃんが梅の実をザルに広げて、

天日干ししてたっけ、と思い出す。

 

嘉祥の日ってことにかこつけて、

あんこものを頬張りながら、小豆で除湿。

と、図書館本で覚えたての知識を試しながら、

 

自分歳時記を書き込んでいく。