ド地味生活

滋味ある地の暮らしが精神を耕す

そっとくでお願いいたします

お題「#この1年の変化」

ひとことで言うと、様々なものを交通整理してきたし、今も交通整理し続けている。

1.リアルとネットの意識。
ライフスタイルも関心も多様化して、同じ共通の話題にできることってあるのかなと思っていたが、誰も彼もが感染症の話題。
ファッションなど流行に疎い方だと思うけど、
これこそ流行なのね、と感じた。

変化としては、オンラインがにぎやかになった。
コミュニティ・マネジメントの観点からは他流試合の選択肢が広がった。

元々儂はあまり3次元に適応できていなかった。
うすうす感づいてはいたが、オフィスに通い、大部屋で注意散漫にならずにタスクを仕留め、加えて社内的にもうまく立ち回れるほど自分は対人面で器用ではないことを23歳で悟った。
もし通勤時間の分を睡眠に充当できていたら、20代の貴重な時間を寝たきりで過ごさずに済んだのではないか?
そんなこともちらっと考える。

思うように動けない日でも、2次元なら、つまり画面の中の世界なら自在に動ける。
直接会ったことがなくても小規模なネットコミュニティをいくつか股にかけて、コミュニティ管理者も引き受けつつ、テキスト、メッセージから徐々に関係性を育んできた。
テキストや画像などで自分のキャラを出す。ただの文字列を目で追うだけなのに匂いがする。共感覚だろう。
口頭で、特に身振り手振り、外見上の演出に凝ったやり方とは異なる感覚が鍛えられる。隠れテーマ。野生の勘×デジタル。次の区切り。2022年1月4日。

対面しての口頭でのやり取りなら、相手が聞き間違える可能性が低くて短い発音の語彙を選択するといった配慮や声のトーンから興味なさそうならすぐに話題を変える臨機応変、顔色を伺いながら出方を変えるといったことも、スキルのうちだろう。
マスクで顔が隠れ、音はマスクにこもりがちで、「対面は控えるように」では肌感覚で以心伝心は難しい。今までリアルでやってきて特に問題を感じなかった人たちにとっては不自由に感じられるんだろう。
遅れてやってきた彼らには、「よう来たのぅ」と思う。リアル派との相互作用でまた変質していくのだろう。お祭りのようなライブ感もまた楽しいが、ハレとケの区別があってこそだと思う。

2.身体性の回復。
手と眼と脳に特化した生活はアンバランスだ。幼少期からアニメのビデオで子守され、外では滅多に遊ばずゲーム漬けで余暇を過ごし、本や漫画に読みふけって、ネット漬けで過ごしてきた身としては、アンバランスさに気づくのがかなり遅れたのだけど、拘束性の罠がある。
年単位で手当てを怠ると労働寿命が縮む。
特にPCと決まった家事だけで日常生活が埋め尽くされるような生活では、しまった!と感じた。
対策としてすぐにでも意識できそうなのは姿勢や体の使い方である。
特にデスクワークはまとまった座る時間があるので、座り方を試行錯誤してきた。立つ、歩く、立礼をするといったことにも意識を向けた。
身体を丈夫に長持ちさせるまとまった実践知識の体系にも触れるようになった。
ジムに通ってゴリゴリのマッチョにする気はない。
骨で立つ。死ぬまで歩けるカラダが理想。
化粧はまず滅多にしない。もし朝したら午前零時までに落とすルールは死守だけど、うっかりをやる人だから。同じ理由でコンタクトもしない。化粧をしないことを「儂は無添加だから」と表現する。「なにそれー、化粧してるウチらが添加物たっぷりみたいじゃん」ってリアクションしてたような同級生もきっとマスク生活で無添加生活を謳歌しているんじゃないかと予想だけしている。

ケの暮らしをエネルギーチャージできるように過ごしたいから省力化。

3.交友関係。
遠方の友人たちとの飲み会は、通話アプリで参加だった。向こうでワイワイガヤガヤやっているところに、文字だけで参加したり、音声もいけそうなら通話で声だけで参加した。
大学時代の飲み会だって、来ていない友達にガラケーから電話してたんだから、そんなに違和感はないんだ。
今まで会ったことない人たちとのZoom通話が急増して、輪が広がったし、知的刺激も活発だ。オススメ本や映画、音楽などの話題は未経験ゾーンで、幅が広がりつつある。

4.時間意識。
ずっと家にいて気持ちが切り換えにくい時はお香を焚く。音楽もまた空間を染める。
無駄打ちに消極的になった。
2/1に暦要項で来年の祝日をチェックして、カレンダーの並びで連休をつくれそうな日付を把握する。
事務手続きを窓口に行かずに書類郵送で済ませる。切手代がかさむ。交通費と移動時間かけるよりは安上がりかも。
不明点の照会は電話で済ませる。なるべく無料通話の範囲内にしたいが、生存報告や生存確認の電話や連絡が増えた。
やむをえず窓口に行く際も滞在時間を最短時間で済ませられるよう、予め書類を貰っておいて記入済みを持っていく。
予定は未定で動いていたのが、やや計画的になる変化もあった。事前予約やアポイントを取る→スケジュールにメモする→期日に対応する流れ。
繰り返しタスクは、前回の行動ログを参考に、微修正を入れながら小さく改善中。

5.金融機関、家計簿の見直し。
地元にひきこもって完結するように組み替えた。イツメンからみずほ銀行を外した。
家計簿の手入力をやめた。現金払いの総額なら現金出納帳で把握できる。

6.食料調達方法の見直し。
里に下りずに買い物が完結するよう一筆書きルートを試行錯誤した。
産直所でどうやって料理して食べたらいいかわからないものにチャレンジする。
ひきこもりっぱなしなのでバケツで稲を育てた。プランター高麗人参を再チャレンジ中。
ヨモギオオバコタンポポ増田を見習って、
https://anond.hatelabo.jp/20160524121722
野蒜、酸い葉、ドクダミ等食べれる野草やら山菜やら実食しながら研究を進行中。
森のばあさまから頂戴した薬草効用ノート(町内会の回覧から手写し)の解読。

7.学びのこと。図書館の利用制限。
滞在時間に上限ができたのだが、時間が迫ると声をかけてもらえる。4時間も5時間もブラウジングはやれなくなったが、メリハリのある時間の使い方ができるかなと思う。
春頃に明治~大正~昭和のニュースをまとめた事典を読んできた。索引で感染症の病名と関連するニュースを総当たりで眺め、猖獗というキーワードを覚えた。明治19年興行ビジネスにストップかかる→あんまり長引くと業界人が難渋したもんだから、解禁→また患者が増加→またストップしとけって流れや感染症が収まってくるとニュースに取り上げられる頻度も下がることなど予習した。
様々なキャンペーンに乗っかり、調べ物などデジタルで読める環境にもお金をかけたので、どういった情報ならどの文献にありそうか?といった面で少し見通しが立つようになった。

8.同期的な素早い反応と非同期的なごゆっくりの反応。
リアルタイムで反射神経で即レスの反応…「速達即レス」。
一旦受け取っておいて、後からゆっくり落ち着いて返す…「そっとく」。
(携帯電話がない時代に家から出かけるとき、食卓にそっと置手紙を書いて置いておく→そっと置く→そっとく)

儂も「そっとく」が増えたし、相手も「そっとく」でいいよ、待てるよ、というスタンスが常態化している。
リアルでのご対面やZoom通話がどっと人疲れするのは、リアルタイムで即レスが基本だから、という面もあるだろう。インテンシブなチャットも代謝が上がる。

とりあえず目だけ通しておいての既読スルー案件か、
暇じゃないなら一生読まなくても構わないぐらいの未読スルーOK案件か、ぐらいは分けられる。

最悪なパターンは、どれも通知が一律に重要扱いで、一見「即レス」案件のように見えるのはハードだ。通知を確認するのにいくつもアプリを開かないとならない状況に陥ると色々重なるときは重なるので、なおつらい。
全件を手動振り分けするのは現実的でないし、大半は自動化で処理して、きめ細かいところは目視で対応になるだろう。一旦全部非通知にしてみて通知が必須のものから非通知を解除する流れ。
ネットセキュリティ面では、メールアドレスやID、パスワードの流出事案が多くあるのでその事後対応に追われたり、パスワードリスト更新作業をしたりした。運営の対応に関してあまり上手でないと感じたものはサービスの利用を控えるか、アカウントを削除した。